ご挨拶

子どもたちが小さい頃、私も日本語の絵本をたくさん読んであげました。

私には日英両方の言語で自然に読み、書き、話すことができる子どもたちがいます。成人した息子も、今では高校生になった娘も、もちろん絵本の読み聞かせからはずいぶん前に卒業しました。それでも、彼らの成長を振り返ると、乳幼児期に毎日積み重ねてきた絵本の読み聞かせの時間が、今の彼らを形作る大切な土台になっていると実感しています。

息子はかつてブリスベンでもっとも学力水準の高い進学校に、トップクラスの成績で合格しました。数学では特別に一学年上の授業を受けており、英語を含めすべての科目において優秀な成績を収めていました。娘もまた、10年生ながら特別に大学の講義を受講させてもらえるほど、現地校での成績は優秀です。音楽や言語の分野でもその才能を発揮しています。ふたりとも塾や通信教育、土曜学校に頼ったことは一度もなく、特別な学習環境があったわけでもありません。

自分の事を語るのは恥ずかしいのですが、私自身はごく平均的な学力の持ち主でしたから、遺伝で説明できるとも思っていません。子ども達の語彙力や思考力の土台となったのは、ただ一つ、毎日の読み聞かせだったのではないかと強く感じています。例えば、5〜6歳の頃には、日本語の絵本を1日平均5冊、月にして延べ150冊、英語の絵本は月に約100冊、それぞれの子に読んであげていたと思います。

脳科学の分野でも、乳幼児期の絵本の読み聞かせが脳の発達に大きく寄与するという話を耳にしたことがあります。確かに、仕事と育児に追われ、十分な睡眠時間を確保することさえ難しい時期もありました。それでも私は、子ども達と過ごす絵本の時間をなによりも大切にしてきました。本を読む時の、子どもの目の輝き、笑い声、驚きの表情──そのすべてが、今でも心に残っています。

多くの子どもは、小学中学年くらいになると、親に本を読んでもらう時間から自然と卒業していきます。親子で本を囲み、物語を共有する時間は、思っているほど長くはありません。だからこそ、その限られた時期に、絵本を通して豊かな言葉と想像力をプレゼントしてあげてほしいと願っています。

そしてそれは、学校の先生でも、家庭教師でもなく、やはり家族にしかできない、かけがえのない贈り物だと思うのです。

けれども、忙しい毎日の中で、
「年齢に合ったたくさんの絵本は買えない」
「どんな絵本を選べばいいのか分からない」
「図書館に行く時間が取れない」
と感じることもあるかもしれません。

そんな時こそ、ぜひ当サービスをご活用いただければと思います。

ご家庭に直接お届けすることで、時間や移動の手間を気にせず、良質な日本語の絵本を手に取ることができます。月に一度、新しい絵本との出会い、子どもと一緒にわくわくしながら読む時間も、かけがえのない親子の思い出になるはずです。

絵本を通して、お子さまの心に日本語の種をまき、豊かな語彙と想像力を育てるお手伝いができれば幸いです。

小さな子どもたちの人生のスタートラインに、たくさんの言葉と物語をプレゼントしてあげてください。

そして、今この瞬間の親子の時間が、無限の可能性を秘めた子どもの未来の大きな力となりますように。


おーすとらりあ こどもとしょかん
ブリスベン館長 米川 聡子



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ご利用者さまの声を募集しています。
おーすとらりあ こどもとしょかん は、子どもたちの未来を想いながら、一歩一歩歩みを進めています。

にほんご絵本の貸し出しを始めるにあたって、「ご利用くださるご家庭が本当に必要としているものは何だろう?」と、たくさん考えてきました。

私たちは、単に絵本をお届けするだけのサービスではなく、ご家庭ごとの思いや状況に寄り添える存在でありたいと願っています。そして、提供する側の一方的な押し付けにならないように、皆さま一人ひとりの声を大切にしています。

ぜひ、率直なご意見やご感想をお寄せください。

たとえば…
「最初に届いた絵本を、お子さんはどんな様子で受け取ってくれましたか?」
「3か月後、読み聞かせの時間やお子さんの反応に、どんな変化がありましたか?」

そんな声の一つひとつが、私たちのサービスをより良いものへと育ててくれます。

おーすとらりあ こどもとしょかん は、みなさんといっしょに作っていく図書館です。

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